うちの陣と花音の葬儀について、少し書いてみるね。
だいたいはお寺などで葬儀をしてもらうみたいなんだけど、うちは移動火葬をお願いしたの。
「いどーかそー?」
そう、移動火葬っていうのは文字通り、移動してくれる火葬車のことね。
おかんは、陣が15歳くらいになったら覚悟が必要なのかなぁ・・と前々からちょっとインターネットで葬儀について調べてたんだけど、当時はあまりそういった情報がなくて、たまたま移動火葬車で葬儀をしてくださる業者さんを見つけたの。
そうか、そんなのもあるのか〜って程度で当時はみてたんだけど、陣が急に体調を崩して11歳半で旅立っちゃって、早すぎてちょっと動揺してたところがあって。
「11歳って早いのぉ?」
猫さんの平均寿命は11歳くらいなんだって。
そういう意味では早い、とは言わないんだけど、まわりのみんなが15歳とか普通になってたからびっくりしちゃって。
なんの兆候もなく、急性膵炎で突然倒れて5日後に旅立っちゃったからね。
それで、前にしらべた移動火葬車を思い出して、お願いしてみたの。
「車がくるのぉ?」
そう、うちがお願いしたところは普通のワゴンと呼ばれる車で家の前まで来てくれて、近くの公園横のパーキングで葬儀を行ったよ。
葬儀は合同葬儀っていういろんな旅立った子達と一緒に行うものもあるんだけど、そういう会場にいくのもちょっと考えがその当時はぱっと浮かばなかったので、車をお願いしたの。
家のすぐ近くの大きめの公園の横のコインパーキングで、自分たち家族と駆け付けてくれた友達だけでゆっくりお別れをすることができたから、こういう選択肢もいいんじゃないかな、って今は思ってるよ。
車をお願いしたら、前回も書いたけど、旅立った子を移動させる準備をします。
基本的には業者さんにお願いの電話をすると、必要なことをその場で教えて下さいます。心配なことやわからないことはその時にお聞きしてみるとよいと思います。
葬儀の方法や業者さんによっては段ボールでできた棺を用意してくださる所もあるみたいなんだけど、うちは移動火葬車なので、火力的には段ボールを入れることができないのね。
「火力って?」
火葬の炎の強さなんだけど、お寺とかで葬儀を行うと、専用の火葬場でお願いすることになるので火力があるから、段ボール製の棺なんかにいれても、遺骨に影響がでないんだけど、車の場合は火力に限度があるので、お願いするご遺体も15kg位まで、ご遺体は直接火葬台に乗せる、っていう形になります。
なので、家で眠らせてあげてる間、普段のカゴに寝かせてあげて、予約した時間になったらカゴごと車に移動して、そっとカゴから火葬台へ家族や参列者のみんなと一緒に移動してあげて、お花とかも飾りなおして、最後のお別れをします。
ちなみに、この時一緒に入れてあげられるものも制限があるよ。
【入れられるもの】
・生花
・メッセージや絵などの紙製品
・コットンであれば服なども可能(ナイロンなどの場合は遺骨に影響がでる場合もあるのでご相談を)
・おやつとかご飯といった好物を少し
・おもちゃなどは小さめで燃えるものならOK
(木製・紙製・革製)
【入れられない物】
・分厚い毛布やタオルなど(燃え残る可能性がある)
・段ボール(火力によるのでご相談を)
・缶、プラスチック、ガラス、ゴム、金属など
基本的には燃え残って遺骨と区別が付かなくなるもの、遺骨にくっついてしまう恐れのあるもの、ガラスやプラスチックなど、通常燃えないものは燃え残りだけではなく、火葬中に破裂したりする恐れがあるので、こっそり入れたりしないよう、注意が必要です。
ワゴンの後ろに移動火葬炉があるので、そこで台に乗せかえる時に、心配なものがあればご相談したらいいと思います。
最終的な火葬時間などを計算するため、この時一瞬ですが業者さんがご遺体を抱えて体重を計りますので、動揺しないように。(最初はどきっとしましたw)
うちはビニール袋に入ったおやつなんかは、このときに袋を開けて直接周りに置いてあげたので、ウェットなおやつとかはちょっと扱いにくいかもですね。
で、最後のお別れをしたあと、扉をとじて火葬に入ります。
時間は体重によるので、その場でお聞きします。
陣の場合は5kgで2時間半くらいだったと思います。
花音は2kgで1時間。
火葬中は自宅で待っていてもOK、近所の公園だったのでそこで立ち合いのままという形でもOKです。
ですが、移動火葬車の方からお話を伺った感じだと、最小限ではあるがやはり特有の匂いのする煙が多少はでるので、近所の方の様子を業者さんがみて、時間がかかる場合は一旦車を郊外まで走らせて、火葬が終わる頃にまた戻ってくるそうで、陣の時は一旦車は移動しました。
中には神経質な方もいらっしゃいますから、パーキング付近の方とのトラブルを回避する為にもお任せしたほうがよいです。
結構、なにしてんだろ〜?ってノリでじろじろ見てくる人も業者さんにあれこれ声かけてくる方もいるそうです。
そのへんはちょっと移動火葬の難点かもですね。
花音の時は1時間だったので、その場でという事だったのですが、2度目でちゃんとわかってるつもりだったのに、おもいっきりお財布を家に忘れてったおかんw
結局家まで戻ってまたすぐパーキングへ・・・w
葬儀には人間の時ほどなにか用意したりしきたりがあったりするわけではないのですが、お財布忘れたら致命的ですよね。反省・・・。
ただ一つ、火葬が終わって迎えにいく時、ペットボトルにお水をいれてくのを忘れずに。
「お水?なんで??」
こないだも書いたけど、熱い火葬炉でご苦労様、ってことで、沢山のお水を飲んでねと、遺骨を拾っている間もお水を供えるので、これを持ってくのを忘れずに。
お水、電話、財布、があればとりあえずは大丈夫ですw
あ、ちゃんとお家に鍵かけてくださいね。
あとは遺骨を拾い終わったら、業者さんが骨壺に収めてくださり、燃え残った病の部分はどこで供養するか、など必要なことを教えて下さるので安心してください。
これでうちの場合の葬儀は終了。
お経を読み上げていただくわけではないのですが、駆け付けてくれた友達と家族でお別れをして、丁寧に個別に火葬できる移動火葬車でゆっくり荼毘にふし、みんなで遺骨を拾ってあげて家に戻る、それだけで十分かな、と個人的には思っています。
「ゆず、お骨ひろってないですぅ〜」
あはは、ゆずはお箸使えないし、外にお出かけ慣れてないからね。
葬儀の時のお留守番係というのも立派なお仕事です。
人の葬儀の時も家を空っぽにすべきではない、というように、ご家族の犬猫さんはお家でお留守番という役目を担ってくれると安心かな、とおもいます。
では、次回はお家に戻った遺骨のお話です。
コメント